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2011年3月25日 (金)

栗田智仁の栽培やまつわる話

栗田智仁の桃解説

栗田智仁が桃の解説をします

桃の栽培と利用史
原産地は中国西北部の黄河上流の高山地帯。
欧州へは1世紀頃にシルクロードを通り、ペルシア経由で伝わった。
英名ピーチ(Peach)は“ペルシア”が語源で、ラテン語のpersicum malum(ペルシアの林檎)から来ている。
種小名persica(ペルシアの)も同様の理由による。

日本列島では桃の存在を示す桃核の出土事例が縄文時代後期からあり、弥生時代後期には大陸から栽培種が伝来し桃核が大型化し、各時代を通じて出土事例がある。
桃は食用のほか祭祀用途にも用いられ、斎串など祭祀遺物と伴出することもある。
平安時代 - 鎌倉時代には水菓子と呼ばれ珍重されていたが、当時の品種はそれほど甘くなく主に薬用・観賞用として用いられていたとする説もある。
江戸時代に更に広まり、全国で用いられた。
明治時代には、甘味の強い水蜜桃系(品種名:上海水蜜桃など)が輸入され、食用として広まった。
現在日本で食用に栽培されている品種は、この水蜜桃系を品種改良したものがほとんどである。

なお、“もも”の語源には諸説あり、「真実(まみ)」より転じたとする説、実の色から「燃実(もえみ)」より転じたとする説、多くの実をつけることから「百(もも)」とする説などがある。

主な生産地
日本国内では福島県、山梨県、長野県、岡山県など盆地で栽培される。
日本最北端の生産地は北海道札幌市であり、出荷数は極僅かだが南区の農園で栽培される。
他は、和歌山県も栽培されている。
外国の主な生産国は、中国、アメリカ、イタリアなど。

収穫量
市町村別収穫量(2004年)
1位 笛吹市(山梨県) 22,000t
2位 福島市(福島県) 12,600t
3位 山梨市(山梨県) 11,100t
4位 塩山市(山梨県)  7,300t(現・甲州市)
5位 長野市(長野県)  6,530t

風習・伝説・年中行事など
中国において桃は仙木・仙果(神仙に力を与える樹木・果実の意)と呼ばれ、昔から邪気を祓い不老長寿を与える植物として親しまれている。
桃で作られた弓矢を射ることは悪鬼除けの、桃の枝を畑に挿すことは虫除けのまじないとなる。
桃の実は長寿を示す吉祥図案であり、祝い事の際には桃の実をかたどった練り餡入りの饅頭菓子・壽桃(ショウタオ、shòutáo)を食べる習慣がある。
壽桃は日本でも桃饅頭(ももまんじゅう)の名で知られており、中華料理店で食べることができる。

日本においても中国と同様、古くから桃には邪気を祓う力があると考えられている。
『古事記』では、伊弉諸尊(いざなぎのみこと)が桃を投げつけることによって鬼女、黄泉醜女(よもつしこめ)を退散させた。
伊弉諸尊はその功を称え、桃に大神実命(おおかむづみのみこと)の名を与えたという。
また、『桃太郎』は桃から生まれた男児が長じて鬼を退治する民話である。
3月3日の桃の節句は、桃の加護によって女児の健やかな成長を祈る行事である。
果実は形状と色彩が女性の臀部に似ていることから、性と豊饒の象徴でもある。
花あるいは果実の色である桃色(ピンク)も、性的な意味に用いられる。

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